メインテナンス（予防管理）
　

今までの常識では、具合の悪い時、痛いときだけ歯科医院を利用するということが普通でした。しかしながら、悪いと思った時にはすでに虫歯や歯周病がかなり進んだ状態で、たとえば神経の治療が必要だったり、抜歯をしなければならないことがよくあります。幸い治療が出来たとしても、お口の環境が以前のままだと、いずれまた具合の悪くなる可能性が非常に高いのです。

その繰り返しで、長い間には何本もの歯を失うことになります。必要ならばブリッジや部分義歯をしますが、自分の歯と比べて長持ちするわけではありません。そして最終的には総義歯になってしまうという経過をたどります。

一生自分の歯で過ごすことが出来れば理想的です。日本歯科医師会でも８０２０（はちまるにまる）運動というのをやっていて、自分の歯で一生過ごすことの快適さをアピールしています。

どうすればいつまでも自分の歯を使うことが出来るのでしょうか。歯を失う原因の多くは虫歯と歯周病です。この二つが克服できれば殆どの方は一生自分の歯で過ごすことが出来るのです。現在、虫歯と歯周病の原因は分かっています。治療法もほぼ確立しています。しかし、治療した歯の寿命は自分の歯と比べる と明らかに短いことも分かっています。

虫歯と歯周病にならないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。食生活の工夫と歯磨き、そして定期的な歯科医院受診が重要です。患者さんの状態によりますが、1ヶ月から6ヶ月程度の期間での定期的なチェックとクリーニングをお勧めしています。